バフェット流 「先頭を走る亀」に投資する

亀同士のレースでは,先頭を走る亀が有利

ウォーレン・バフェットの保有する銘柄の多くは,変化が遅いセクターに属しています。例を挙げるならば,ウェルズ・ファーゴ(WFC),アメリカン・エクスプレス(AXP)は金融セクター,コカ・コーラ(KO)は飲料,クラフト・ハインツ(KHC)は食品,ウォルマート(WMT)は小売り,プロクター&ギャンブル(PG)は生活必需品セクターなど。(傘下に収めている企業でいえば,ガイコ(GEICO)は自動車保険セクター,バークシャー・ハサウェイ・エナジーはエネルギーセクター,バーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)は公益セクターなど。)

なぜバフェットが変化が遅いセクターの株をわざわざ集めているかというと,ひとたびリーダーに上り詰めた企業を追い落とすことが非常に難しいからです。具体例を挙げるならば,コカ・コーラ(KO)に並ぶ飲料メーカーやP&G(PG)に並ぶ生活必需品メーカーを作るには,数十年〜百年単位の時間がかかることは想像に難くないと思います。(コカ・コーラの創業は1892年で100年以上昔です。)変化が遅い=守りに入ったリーダー企業に圧倒的に有利だと言えます。

先頭を走る亀が有利な理由

次に,変化が遅いセクターには,バフェットが好む特徴があります。

・設備投資が少なくて良い

変化が遅いということは,イノベーションが少ないわけですから基本的には設備投資はテクノロジーセクターなどに比べて圧倒的に少なくて済みます。バフェットは投資した資金がどれだけリターンに結びつくかという観点から,設備投資(に対する出費が嵩むこと)を嫌います。

・将来のビジネスモデルの予測が可能

飲料や生活必需品や金融は百年後のビジネスモデルも現在と大して変わるとは思えません。「製造・流通・小売り・宣伝」というシンプルながら強力なビジネスモデルを続けていくだけでよいので,リスクが低いです。

・広告宣伝費への多大な投資が可能

バフェットはブランドを好みます。ブランドとは一言で言えば多くの人に認知され,信頼され,その結果,高値を出しても買いたいと思わせる無形価値のことです。そして,ブランドを創造するには何十年もの歳月と競合よりも圧倒的に多大な広告宣伝費が必要です。

例を挙げるならば,当サイトの評価でブランド価値No.1となっているのはコカ・コーラ(KO)ですが,オリンピック公式スポンサーを始め各種イベントの後援やTV CMなどで常にプレゼンスを高める努力をしています。広告宣伝費用は年間$3B(日本円で3300億円)にも上り,売上の7%に相当します。もし,競合企業が飲料水分野でコカ・コーラに並ぼうと思えば,コカ・コーラを上回る年間4000億の広告宣伝費を数十年にわたって継続して出費する必要があります。とてもじゃないですが,なかなか出来るものではありません。優れた新製品を出すだけでは後発企業は追いつけないというのが,変化の遅いセクターでリーダー企業が圧倒的に有利な理由です。

こうした「ブランド価値を高めるための投資」をウォーレン・バフェットは好んでいます。投資が企業価値を高め,更なる売上や利益に繋がることが期待できるからです。

先頭集団を走る亀を見つける

とはいえ,コカ・コーラ(KO)やP&G(PG)などウォーレン・バフェットが既に保有している銘柄の多くは有名になりすぎたために,企業価値に対して株価が高値になっていることが多いです。ベストなのはこれらの銘柄が何らかの理由で割安になるタイミングですが,そうでなければバフェットが持っていない銘柄で,先頭集団を走る亀に投資する手があります。以下で列挙する企業は,今後も数十年に渡ってブランド価値を維持し続けることが可能な企業ばかりです。

 

小売りであればコストコ(COST),ホーム・デポ(HD)

食品であればマコーミック(MKC),ハーシー(HSY),キャンベル・スープ(CPB),

飲食店であればマクドナルド(MCD),スターバックス(SBUX)

生活必需品であれば,コルゲート・パーモリーブ(CL)やユニリーバ(ULVR),

飲料であればペプシコ(PEP),ブラウン・フォアマン(BF.B),

タバコであればアルトリア・グループ(MO),レイノルズ・アメリカン(RAI),フィリップ・モリス(PM),

一般消費財であればナイキ(NKE),VFコープ(VFC)

エンターテインメントであれば,ウォルト・ディズニー(DIS)

ヘルスケアであればファイザー(PFE)やブリストル・マイヤーズ(BMY),など。

 

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