バフェット流 企業分析シート ②機能概要

前回に続いてバフェット流企業分析シートのグラフ機能について説明します。

現状の機能

現在,すでに実現できている機能を一つずつ説明してきます。例として,優良企業コカコーラ(KO)を見ていきましょう。

セクター・産業
company-profiles

企業名の下に世界産業分類基準(Global Industry Classification Standard)ベースのセクター名と産業名を表示しています。英語表記ですが,対応はこちらのサイトなどを参考にしてください。
11個の代表的なセクターの対応だけは記しておきます。

エネルギー Energy
素材 Materials
資本財・サービス Industrials
一般消費財・サービス Consumer Discretionary
生活必需品 Consumer Staples
ヘルスケア Health Care
金融 Financials
情報技術 Information Technology
電気通信サービス Telecommunications
公益事業 Utilities
不動産 Real Estate

 

業績推移

company-performance

一株あたりの配当(DPS)・利益(EPS)・キャッシュフロー(OCFPS,FCFPS)・売上(SPS)・資産(BPS)を棒グラフで表示します。主として(Markethackの広瀬氏の言う)『プロポーションの良さ』を直感的に判断するのに使います。

業績棒グラフにおけるプロポーションとは具体的には以下のことを指します。

  • 売上に対して,営業CF,フリーCFが高いこと。もちろん,EPSやDPSも高い方がよい。(収益力が高い=何らかの競争優位を持っていると判断できる)
  • 右肩上がりで成長していること。(DPS,EPS,SPSなどは右肩上がりが理想。ただし,BPSは自社株買いによって大きく減少することもあるので,気にしなくて良い。IBMやホーム・デポなどはBPSが右肩下がり。)

たとえば,EPSが乱高下してマイナスに触れているような企業は,景気変動に弱いので,景気循環の底まで待った方がよいだろうといったことが分かります。

成長性

company-growth-ratio

5年CAGR,10年CAGRで1年あたりの成長率に換算しています。マウスを重ねると数値が読めます。

このチャートで分かるのは,成長力が5年,10年で変化していないか,です。ただし,2008年のリーマンショックのような大きな業績の谷があったりすると,一部企業では劇的なV字回復になっていたりしてあまり参考にならないこともあるので注意ください。

生活必需品セクターや公益セクターでは業績の乱高下が小さいので,企業の経営能力を判断するのに使えると思います。

利益率

company-profitability

グロスマージン(粗利),キャッシュフローマージン,ROA,ROIC,ROEなどをはじめとする指標を折れ線グラフで表示しています。

この中で最重要なのは,グロスマージン,営業CFマージンでしょう。もし企業の競争力が高く保たれていれば,「必ず」高い収益力が維持され,グロスマージンやCFマージンはコンスタント良いです。

マイクロソフト(MSFT)のように過去べらぼうな収益性のあった企業がじわじわとグロスマージンを落としているといった傾向を見ることでき,競合状況の厳しさなどを推察することが出来ます。

また,ROEは企業の財務レバレッジ(資本獲得の効率性)を判断する指標として使えるでしょう。財務レバレッジが高ければROEは高くなるので,リスクはあるものの経営陣の手腕・やり方を見るには適した指標です。

キャッシュフロー

company-cashflow

このグラフは下に投資キャッシュフロー(資本支出),上にフリーキャッシュフローを重ねています。この投資CF+フリーCFの合計が営業CFになるわけです。

まず第一に確認すべきは,棒グラフの合計(営業CF)が右肩上がりであることです。そうであれば,内訳はあまり気にする必要がありません。営業CFの上昇は,企業の収益が上向きであることを表しているからです。

第二に確認すべきは,棒グラフの内訳です。特に棒グラフの合計(営業CF)が伸び悩んでいる場合には,「いかに投資CFを低く抑えて,フリーCFを稼げるか」がチェックポイントになります。もし,投資CFがどんどん伸びているようであれば,それは半導体事業のように先行投資しなければ業績を維持できない業態なのかも知れません。

投資CFが極端に少ないのはたばこセクターや,一部のデータ会社(ファクトセット(FDS)など)です。投資CFは低ければいいと言うものではないですが,売上増がフリーCF増に直結するという意味で読みやすいと思います。

3 thoughts on “バフェット流 企業分析シート ②機能概要

  • 2016年10月30日 at 4:58 PM
    Permalink

    キャッシュフロー(OCFPS,FCFPS)はそれぞれ何を表しているのでしょうか?

    Reply
    • 2016年10月30日 at 6:58 PM
      Permalink

      ookusiさん
      OCFPS= Operating Cash Flow Per Share(一株あたりの営業キャッシュフロー)
      FCFPS= Free Cash Flow Per Share(一株あたりのフリーキャッシュフロー)
      を表しています。
      省略しすぎでわかりにくいので、折を見て説明を追加しておきます。

      Reply
      • 2016年10月31日 at 8:08 AM
        Permalink

        ありがとうございました。
        いまいち確信が持てなかったので安心しました。

        Reply

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