マーケット指標

マーケット全体の市況を判断するのに役立つ指標をまとめて掲載します。
大きなカテゴリーとしては,センチメント指標・テクニカル指標・ファンダメンタル指標に分かれます。

目次

センチメント指標

強気・弱気

Fear and Greed Index

Fear and Greedインデックスは,マーケットの強気・弱気を表す指標です。

NYSE Bullishパーセンテージ

Bullishパーセンテージが25%以下のときはマーケット底打ちです。5年〜10年に1回のリスクゼロの長期的な買い場です。
上:S&P500($SPX)
下:NYSE Bullishパーセンテージ

空売り比率

CBOE Put/Callレシオ

CBOE Put/Callレシオが0.90を上回るとマーケット底打ちです。1年に数回訪れるリスクゼロの短期的な買い場です。
$CPC:スマートマネー&ダムマネー(Index & Equity)
$CPCI:スマートマネー(Index)
$CPCE:ダムマネー(Equity)

ボラティリティー

VIX指数

VIX指数が極端に高いとき(例えば2008年末にはVIX指数は80近くまで上昇)は10年に1回のノーリスクの買い場です。

テクニカル指標

50日移動平均

50日移動平均線を上回っている銘柄数が極端に少ないときは,マーケット底打ちです。5年〜10年に1回のリスクゼロの長期的な買い場です。

$NYA50R(NYSE上場銘柄のうち50日MAを上回っている比率)

$NAA50R(Nasdaq上場銘柄のうち50日MAを上回っている比率)

$SPXHLP

マクレラン・オシレーター

マクレラン・オシレーターは値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の移動平均の差(19日EMA-39日EMA)をプロットしたもので,相場全体の強さを表します。
短期EMAが長期EMAよりも上昇ペースが早ければマクレラン・オシレーターも上昇します。

$NYMO(NYSEベース マクレラン・オシレーター)

$NYMOが70を超えたら買われすぎ,-80を下回ったら売られすぎです。

$NAMO(Nasdaqベース マクレラン・オシレーター)

$NAMOが65を超えたら買われすぎ,-50を下回ったら売られすぎです。

マクレラン・オシレーターを累積したオシレーターとして,マクレラン・サメイション・インデックス(McClellan Summation Index)を用いると,マクレラン・オシレーターよりも長期のトレンドを見極めることができます。

$NASI(Nasdaqベース マクレラン・サメイション)

Nasdaqベースでのマクレラン・サメイションを見ることで,モメンタム株の仕掛け・手仕舞いのタイミングが分かります。

$NASI日足

$NASI週足

株式市場

移動平均

S&P500移動平均

Nasdaq移動平均

Russel2000移動平均

NYSE 日足

伝統的な大型企業やブルーチップと呼ばれる資本財企業などはニューヨーク証券取引所に上場しています。ハイテク・バイオといった新興産業以外の株価指数を判断する際に使用します。

Nasdaq 日足

ハイテク・バイオなどの新興産業の株価指数を判断する際に使用します。

セクター別パフォーマンス

現在の景気サイクルの中でどのセクターが最強かを調べるには,以下のジョン・マーフィーのセクター比較を用います。
John Murphyの9つのセクターパフォーマンス比較(銀行,金銀,半導体,石油サービス,医薬品,小売,インターネット,バイオテック,証券)

半導体指数($SOX)

金鉱株指数($TSX)


銀行株指数($BKX)

石油サービス株指数($OSX)

医薬品株指数($DRG)

小売株指数($DJUSRT)

インターネット関連株指数($DJUSNS)

バイオ株指数($BTK)

証券会社株指数($XBD)

コモディティー市場

原油

天然ガス/原油

$NATGAS/$WTIC比

ゴールド

ゴールド価格はコモディティー価格の先行指標と言われます。
ゴールドが高騰するというのは,ドルがゴールドに対して弱いため,ドル購買力の低下によってコモディティー全般の価格も値上がりする傾向にあるためです。

ゴールド/USD

ゴールド/JPY

シルバー/ゴールド

プラチナ/ゴールド

為替市場

ドルインデックス


為替(ドル円)

債券市場

米国長期金利・短期金利・インターバンク金利



米国債の長短金利差

歴史的に見て,米国財務省証券(米国債)の長短金利スプレッドが小さくなると,株式市場の大きな調整が発生しています。
イールドカーブ@Stockcharts.com
10年債利回りと3ヶ月債利回りのスプレッドは以下のチャートで確認できます。過去の大きな景気回復期の後には,インフレを恐れるFRBによる金融引き締めや利上げが行われてきました。
その結果,景気回復が長期化して利上げが頂点に達した頃(例えば,1989年,2000年,2006年など)には,短期金利の方が長期金利よりも高くなる「逆イールド」が発生し,企業業績の悪化・景気後退を招いています。

以下のチャートは10年債利回りととFFRのスプレッドです。上記の10年債-3年債よりもデータの振幅が大きい(FFRの利上げ幅が極端になりがち)のでノイズは多いですが,過去60年近くのデータがあるためにこちらも掲載しておきます。
景気後退直前のパターンを判断する上で役に立ちます。

ジャンク債・ハイイールド債

バンク・オブ・アメリカ ハイイールド債利回り

ハイイールド債は通称ジャンク債とも言われ,ハイリスク・ハイリターンのリスクプレミアム商品です。
景気後退などにより企業の倒産リスクが高まると真っ先にハイイールド債の利回りが上昇するため,企業の資金繰りの先行指標とみなすことができます。
ハイイールド債の利回りが低めで安定していれば,企業活動,ひいては株式市場にとってポジティブです。

ムーディーズAAA格付け社債利回り

ムーディーズ社がAAAの最高ランクに格付けした社債(マイクロソフトやジョンソン・エンド・ジョンソンなどごくわずかな企業のみ)は最も安全な投資先と見なされるため,
米国債の利回りと同様にAAA社債利回りは金利の動向を把握する材料として使えます。

米国連邦準備制度理事会(FRB)

GDP VS FFR

GDP成長率に対してFederal Fund Rateが低く抑えられている時期は,クレジットの価格が安すぎるためにバブルが起きやすくなります。

米税収

Y/Y 変化率

利上げ

Federal Reserve Banks’ Assets

Personal Consumption Expenditure(PCEデフレーター)の変化率(食品・エネルギー除くコアPCE)

FRBの利上げ判断材料の一つが2%の目標水準を上回るインフレ率ですが,そのインフレ率の算定に使われるのが個人消費支出デフレーターPCEです。
類似の指標にCPI(Consumer Price Index 消費者物価指数)もありますが,消費者だけではなく雇用者や自治体・政府による支出(被雇用者の保険料を企業が負担するようなケース)も含まれるため,
PCEの方が経済の実態を正確に表しているとしてFRBに好まれています。またコモディティーでかつ価格変動の大きい食品・エネルギーは省かれることが多いです。(コアPCE)
以下のチャートでは,前年同期比でのPCEの変化率%をプロットしています。

FRB利上げ予想(ドット・プロット)

ドット(点)が集中しているところがコンセンサス予想です。

FED指標

FRBの発表する指標のうち,景気の先行指標として役立つものだけを集めています。(消費者意識調査や失業率などは景気に対して遅行する傾向があり,先読みというよりは確認のために使用すべきです。)
また,株式市場は企業業績や景気より半年〜1年程度先行するため,景気成熟期の後半では好決算にもかかわらず株価が先行して下落します。

  1. 1. 景気後退期から景気回復期への移り変わり
    ・製造業平均労働時間が上昇し始めます。
    ・総合景気先行指数が好転します。
    ・景気底入れ前には新規失業保険受給申請が減少します。これは景気後退期・レセッションの末期だということを表します。
    ・景気底入れ前に住宅着工件数が底打ちします。住宅という大型消費が底打ちするのは,労働者の景気に対する悲観がピークを過ぎたことを表します。
    ・景気底入れすると,新規採用インテンシティ指数が回復します。これは徐々に労働者を集めるのが難しくなる(好況で失業者が減ってきている)ことを表します。
  2. 2.景気回復期から景気上昇期への移り変わり
    ・製造業平均労働時間が頭打ちします。
    ・失業率が下げ止まります。
  3. 3.景気上昇期から景気成熟期への移り変わり
    ・住宅着工件数が減少し始めます。
    ・新規採用インテンシティ指数が低下し始めます。徐々に求人が減り,企業側からすると人材を募集しやすくなります。
  4. 4.景気成熟期から景気軟化期への移り変わり
    ・住宅着工件数が減少し始めます。
    ・新規採用インテンシティ指数が低下し始めます。徐々に求人が減り,企業側からすると人材を募集しやすくなります。
  5. 5.景気軟化期から景気後退期への移り変わり
    ・総合景気先行指数が下落します。
    ・新規失業保険受給件数が急増します。また,新規採用インテンシティ指数もさらに下落します。
    ・鉱工業生産指数が大幅に減少します。
    ・大手製造業,大手エネルギー企業などで大規模レイオフのニュースが相次ぎます。
Industrial Production Index

鉱工業生産指数:米国GDPのうち鉱業業:4.3%, 製造業:12.1%を合わせたGDP比20%弱の生産動向を表します。インフレ・景気サイクルに敏感に反応します。

4-Week Moving Average of Initial Claims

新規失業保険受給申請数。労働市場の先行指標として有益です。
失業率は労働市場の遅行指数として,労働市場が悪化・改善したことを確認するために使用します。

Civilian Unemployment Rate

DHI-DFH Index of Recruiting Intensity per Vacancy

新規採用インテンシティ指数:不況下で新規採用募集に対して労働者を集めやすいときにインテンシティが下がります。逆に好況の時は採用に苦労するためインテンシティが上昇します。労働市場の先行指標として有益です。

Average Weekly Hours of All Employees: Manufacturing

製造業平均労働時間の4週移動平均。労働市場の先行指標として有益です。

Housing Starts: Total: New Privately Owned Housing Units Started

住宅着工件数:景気回復に先行して底打ちします。

Producer Price Index by Industry: Total Manufacturing Industries

生産者物価指数

Leading Index for the United States

総合景気先行指数:10種類の経済指標を元に総合的に景況を表します。
景気の山に対して平均約9ヵ月,谷に対して平均約4ヵ月の先行性があると言われます。
10種類の景気先行指標リスト。
(1)週平均労働時間
(2)週平均失業保険申請件数
(3)消費財受注
(4)入荷遅延比率
(5)非国防資本財受注
(6)新規建設許可
(7)普通株500種株価
(8)マネーサプライ(M2)
(9)長短金利スプレッド
(10)消費者期待度指数

United States ISM Purchasing Managers Index (PMI)

ISM製造業景気指数:50%を上回ると景気拡大,下回ると景気後退を表します。

source: tradingeconomics.com

Housing Market Index (HMI)

Housing Starts

Framing and Lumber Prices