春の嵐
2017/3/20
ここで来るかというタイミングで,相場に変調が現れ始めました。これが春の嵐か,ただのつむじ風なのか見極めるにはまだ材料が足りません。
場に立つ者として,こういう日は身を引き締めて記事を書かなければなりません。
相場
3月20日(米国時間)の相場は,序盤30分は好調だったものの,その後,急落を開始し,特に金融セクター,小型株が大きく売られました。原油価格も低迷しています。どうも急激なリスクオフムードが到来したように映ります。
アップル(AAPL)やフェイスブック(FB)などは新高値を更新しており,期待が高かっただけに場中の急落は不自然です。特に機関投資家の金融セクターへの売り浴びせは,本格的でした。
前回の記事で出来高分析について書きましたが,大きな出来高での下落は「本気の売り=すぐには反発しない」,小さな出来高での下落は「ショック症状の短期的な売り=反発が期待できる」という区別からすると,3/20の下落は特に金融セクターであるバンク・オブ・アメリカ(BAC)などでは本気の売りであることがわかると思います。
セクターローテーションによる一過性のものなのか,他のセクターへの余波が響くような下げになるのか見極めには時間がかかると思いますが,いずれにせよお持ちの銘柄それぞれについて,防衛ラインの水準を維持できるかどうか,しっかり見極めてください。バンカメでは$22に床(売買が活発な価格帯)が形成されています。昨日は一旦は$22ライン近くまで落ちて陰線で引けており,50日移動平均線も割ってしまっています。維持か下落か反発か,今週いっぱいは慎重に動く必要があります。
こういう不穏な値動きの銘柄は小型株にも多いです。ご注意ください。
ホルダーの方へ
現在,株を保有している方は,損切りラインを確認し,万が一相場がグラグダになった場合に引きずられないように注意ください。
特に注意が必要なのはボックス圏を抜けて高値をつけていた銘柄が,押し戻されて元のボックスに下落して来た場合です。
ノンホルダーの方へ
また,現金比率の高い方は慌ててエントリーせず相場の回復を待ってください。待ちきれずに手を出すと火傷します。
マーケット指標のページに,Fear and Greed Index(CNN Money)を提示しています。この恐怖指数が高い時は,相場のボラティリティーが高まり,予測が困難な相場であり危険です。恐怖指数はいずれは回復するものの,2015年8月のように2ヶ月程度に渡ってFearより水準に低迷することがありえますので,迂闊な逆張りはしないでください。
恐怖指数は絶対値を見るのではなく,針の触れる向き=ベクトルをみてください。この絶対値に意味はありません。右から左か,左から右か,その向きだけを追う必要があります。(数学でいうと,微分した値が正なら相場は強気に触れる,微分した値が負なら相場がさらに弱気に触れる,というわけです。)
3月20日時点での恐怖指数は36。1日で10ポイント程度Fearよりに触れており,針が右から左へと動く「ベクトル」が働いている点に注目するならば,今はまだエントリーに不向きな状況と言えます。
針が左から右に触れるのを確認できてからでもエントリーは遅くありません。バフェットの「相場に空振り三振はない」を思い出しましょう。
まとめ
私は相場が好調な時のバーゲンハンティングは反発の確率が高いので時々記事にしてお勧めしていますが,相場全体が不調な時のバーゲンハンティングはお勧めしません。一旦,相場が低迷期に入ると長引くことがありバーゲン買いをしても反発が保証できないからです。
(私の懸念が杞憂に終わり,日本株にありがちな1000円下がった翌日に1000円上がるような猛烈な反発の1日になってくれればありがたいですが,。)
さて,バーゲンハンティング専門の方には待ちに待ったセールの始まりです。キャッシュのドル転,銘柄選び,出動タイミングの見極め等,抜かりなく準備を進めていきましょう。
管理人さんの冷静なコメントが恐ろしいです。
まぁ、下げ相場は財産を作るチャンスです。
色々あってインデックスにしよう・・・とぐらついている私ですが、勇気を出してインデックスファンドを買い続けようかと・・・
米国個別は・・・管理人さんの言うとおり少し待ってみます。
ところでどのくらい低迷が続くと考えられていますか?
お久しぶりです。お元気そうで何よりです。
・・・・我慢できずに2日にAT&TとVZを打診買い・・・・
我慢できなかったんです。(´・ω・`)
`qwさん
こんにちは。
いっとき相場の調子が悪くなっていましたが,現在は地政学リスクも遠のいて
リスクは下がったと思います。
ありがとうございます。後悔が少し和らぎました。
懲りずにXOMかD当たりを買います。