スリーエム(MMM) 企業分析
目次
企業ホームページ
セクター
資本財・サービス(その他製造業)
企業状況
化学や電気素材を中心とした多角的経営のメーカーです。電気,電子,ヘルスケア,通信,自動車,交通,オフィス,ホーム&レジャーなど幅広い分野を手がけています。製品数は5万5000種類あり,取得・申請済み特許数は3万8500件以上あります。グローバルカンパニーであり世界85カ所に研究所を持っています。
海外売上比率は65%前後でドル高の影響を大きく受けており,2015年上半期は一部製品の値上げ実施後も全部門で減収となりました。
50年以上の連続増配を続ける配当王としても有名であり,安定した業績を維持しています。
3Mのビジョンは以下の三本柱からなります。
3M Technology Advancing Every Company
3M Products Enhancing Every Home
3M Innovation Improving Every Life
市場
法人向けの電子部品から日用製品や事務用品まで幅広く,市場の成長余地は大きいでしょう。
競合状況
競合はヘルスケア分野ではジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)などが相当するようです。ただし,製品種類が多岐にわたり多数の事業部門を有しているため競合比較は難しいです。
最近のマーケット状況
5年チャート
2015年以降は冴えませんが,$130をサポートラインとしてボックス圏で推移しています。
日足チャート
今年1月26日の決算でコンセンサスを上回るガイダンスを発表してから反発を見せており10日移動平均,50日移動平均,200日移動平均を上抜けました。
直近株価評価
株価は割高です。
現状 | スコア | 満点 | |
機関投資家比率 | 69.0% | 10 | 20 |
機関投資家の売買動向 | -4.2% | 3 | 12 |
インサイダーの売買動向 | -1.5% | 9 | 12 |
現在の株価(資産に対する割安度) | $153.96 | 0 | 20 |
現在のPER(Forward) | 17.26 | 10 | 20 |
現在の配当利回り | 2.9% | 12 | 16 |
44点 | 100点 |
10年ファンダメンタル分析
10年ファンダメンタル レーダーチャート
10年ファンダメンタル 得点表
グロスマージンは48%と上々で高い収益力を誇ります。CFの伸びも鈍化してはいますが停滞とまでは行きません。長期的には成長銘柄だと見なせるでしょう。
財務は盤石で株主還元も十分に行う余地があります。多種のニッチ製品でワイドモートを形成していると言えると思います。
5年平均 | 5年スコア | 10年平均 | 10年スコア | 満点 | |
配当株総合評価 | 312点 | 319点 | 500点 | ||
グロスマージン(粗利率) | 48.0% | 40 | 47.9% | 40 | 40 |
営業キャッシュフローマージン | 19.3% | 10 | 18.4% | 10 | 40 |
株主資本利益率(ROE)平均値(Net Income/Equity) | 27.6% | 20 | 30.4% | 20 | 20 |
収益力評価 | 70点 | 70点 | 100点 | ||
営業キャッシュフロー増加率 | 4.0% | 10 | 5.3% | 20 | 40 |
フリーキャッシュフロー増加率 | 4.9% | 16 | 6.4% | 24 | 32 |
EPS増加率 | 4.9% | 14 | 4.1% | 14 | 28 |
成長力評価 | 40点 | 58点 | 100点 | ||
自己資本比率平均値 | 46.1% | 30 | 47.2% | 30 | 40 |
流動比率(流動資産/流動負債) | 196.2% | 30 | 189.9% | 30 | 40 |
クレジット格付け | 17 | 20 | 17 | 20 | 20 |
財務健全性評価 | 80点 | 80点 | 100点 | ||
平均配当利回り | 2.7% | 21 | 2.8% | 21 | 28 |
自社株買い利回り | 2.4% | 12 | 1.8% | 8 | 16 |
配当金増加率 | 13.3% | 28 | 8.3% | 21 | 28 |
配当性向(増配余地) | 38.3% | 21 | 38.3% | 21 | 28 |
株主還元評価 | 82点 | 71点 | 100点 | ||
ブランド力 | 12 | 0 | 12 | 0 | 60 |
エコノミック・モート | Wide | 40 | Wide | 40 | 40 |
定性的評価 | 40点 | 40点 | 100点 |
10年分析グラフ
2014年〜2015年にかけてBPSが低下しました。海外売上が6割以上を占めるため,ドル高の影響で業績は圧迫されていますが,高収益な体質は維持できています。CFについては順調に成長を続けており,利益率もやや上昇傾向です。
優良銘柄の条件
優良銘柄の条件 | 結果 | 判定 | 備考 |
条件3:他社と差別化できる優れた新製品を持つ | ニッチな製品多数 | ○ | |
条件5:主力製品の市場が長期的に拡大し続ける余地がある | ○ | ||
条件10:売上,営業キャッシュフロー,フリーキャッシュフロー,EPSのバランスがよい | 売上減でもバランスは維持。 | ○ |